30 SEPTEMBER, 2015

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GWENAEL NICOLAS AD 2O15 EXHIBITION

パリで大成功のうちに終了した AD INTERIEURS 2015。
ここでグエナエル・ニコラは創作「LE SALON DE PERCEPTION」を発表し、抽象美を表現したオブジェが温もり溢れるサロンに姿を変えていく空間を見せました。
一枚岩のような物体が、ソファやコンソール、ローテーブルといった用途を持つ家具に移り変わる様子が楽しめる作品です。

AD MAGAZINE CURIOSITY

「LE SALON DE PERCEPTION」の中で、ニコラは「家具」と呼ばれる物たちの存在価値を再定義しています。それは、単に既成概念で造られた家具のデザインを見直すというものではなく、物体そのものの存在意義を更に進化させていることを意味しています。:「既に知っている未来か?あるいは、新しく創りだす未来か?」

「LE SALON DE PERCEPTION」は、物の概念化、さらに、その背景、経験と変遷の総括までも再定義しているのです。
居住空間は、その佇まいと余韻によって織りなされる旋律を奏でる楽曲とも言えます。それぞれの存在、物体が互いの感情に共鳴し、交響曲を創り上げます。「LE SALON DE PERCEPTION」を彩るそれぞれの要素は、楽器となり、必要なときのみ自然本来の姿を見せ、期待される役割と快適さで安らぎと喜びを与える存在となるのです。

照明:
触れて確かめることのできない繊細な調和を持つ空間に意義を与え、機能性、創造性、技術性の中に情感溢れる小道を造ることが、このライティングの意図するところです。
凛としたまっすぐな光線は、やがて温かみのある水平の明かりへと緩やかに姿を変えます。
透過性、神秘性、変化、そしてこの明かりは織布の重なりを通してやさしくフィルターにかけられ、独特の複雑さを持つ陰影の中で共鳴しながら空間を包み込みます。Barbara Balestreri が手掛けた独特のライティングが、空間全体を一体化し、美しい風格を創り出し、さらりとしたシンプルな佇まいを強調して視覚を導いてくれます。
この光景の完成度を高め、変化を強調するためには、特別な技術の力を借りなければなりません。天井に設えたユニークなフィクスチャーは、フロスの技術で造られたものです。表に見えない複雑な装置は、照明の姿を隠し、繊細なブロンズのプレートのみが好奇心をそそる小道具のようにその姿を残します。

抽象的な塑造作品さながらに、垂直に立てられた姿。いつもの責務から解放され、格式張った姿や文化、歴史に裏付けられた存在感といった呪縛から解かれた姿が、空間を和らげています。凛とした輝きにより細部や質感が露になり、垂直にそびえるその一枚岩は白い御影石の塊のようにも見えます。

横たえると、ソファとなり、実用性を伴うインテリアへと姿を変えます。温かみのある水平の明かりが、重ねられた織布を通し、さらに質感を柔らかくします。

素材:
一見するとシンプルな印象は徐々に複雑さを現し、発見する喜びを与えてくれます。簡素に見えるオブジェ達は、光の反射やゆらめきがもたらす独特の質感や表面をもち、独自の技術で造り込まれています。

コラボレーション

Donato Coppola(http://www.officinacoppola.com):家具仕上げ
Donato Coppolaとの協業で仕上げた、一つ一つの素材の表面は、樹脂、金属、石灰石、ガラスといった素材の複合からできています。

Kymo(www.kymo.de/):カーペット
この空間をさらに完全なものにした、爆発のアイデアは、意図せず生まれた花のパターンで表現されています。漆黒の一枚岩が床に沈み込み、その色がまるでカーペットに広がったかのように見えます。

HOSOO(www.hosoo-kyoto.com):ソファ生地
京都で造られた織布。編み込まれた絹、和紙、銀箔といった素材は地元京都の職人の生み出したものです。

Benvenuto(www.benvenuto.it):スタンドライト
Cocktail Lamp(カクテル・ランプ)と名付けられたスタンドライト。Vittorio Benvenutoによりトレヴィーゾというイタリアの街で造られたガラスで構成されています。時を経て氷結された液体かのように見えるそのガラスは、不意に陰影を露にします。

NUNO(http://www.nuno.com):ウォール生地
この独特の素材は、日本のNUNO代表・須藤玲子氏が、江戸時代から伝わる機織り技術、皺紙布からヒントを得て創り上げました。薄く繊細な房状の手透きの和紙は透け感のある繊維で編まれています。

FLOS(www.flos.com):天井照明
フロスがStudio BBLD(http://www.balestreri-lighting.it/)と共に開発したシーリングライト。その姿は天井にすっきりと隠れ、必要に応じてのみ姿を現し、点灯します。

NIKKO(http://www.nikko-company.co.jp/tabletop/index.php):Bone China 製 プレート
今回のコンセプトは、日本の陶磁器メーカー「ニッコー」により皿にまで展開されました。垂直では、好奇心をそそられるオブジェ。横にすると、美味しそうな料理に相応しいプレートに。

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